独立行政法人製品評価技術基盤機構[NITE(ナイト)、理事長:長谷川 史彦、本所:東京都渋谷区西原]と国立研究開発法人産業技術総合研究所 [産総研、理事長:石村 和彦、東京本部:東京都千代田区霞が関]は2025年11月21日、量子技術分野の国際標準化及び適合性評価体制の構築に向けた共同研究を開始しました。
量子産業が急速に発展しつつある現状に即応し、量子技術を基盤とする多面的産業構造を有する我が国の強みを最大限に活かすため、産総研量子・AI融合技術ビジネス開発グローバル研究センター(G-QuAT)1を研究拠点として、NITEと産総研がそれぞれの立場を有効に活用し、ISO/IEC Joint Technical Committee 3 - Quantum technologies(JTC 3:量子技術)2に対する我が国発の規格の国際提案・審議と試験・評価の実装、適合性評価の仕組みづくりを一体的に進めます。
これにより、我が国企業の量子産業の各分野への参入障壁を下げ、世界市場に展開できる環境を醸成し、量子技術の社会実装と産業競争力の強化が期待されます。
独立行政法人製品評価技術基盤機構と国立研究開発法人産業技術総合研究所は2025年11月21日、量子技術分野における国際標準化推進及び適合性評価体制の構築に向けた共同研究を開始しました。産総研に2023年7月27日に設立された量子・AI融合技術ビジネス開発グローバル研究センター(G-QuAT)を拠点として、両機関の強みを活かして取り組みます。産総研からは、計量標準総合センターも参画します。
量子技術は、原子や光の量子的な性質や挙動を応用する技術で、情報通信・材料科学・医療など多岐にわたる産業分野で応用され始めています。本技術が関係する多面的な産業構造を有する我が国の国際競争力を高めるためには、国際標準化の推進と試験・評価体制の整備、適合性評価の仕組みづくりが不可欠です。
世界最先端の評価・研究拠点を活用し、産総研が有する技術的知見と試験・評価の実装技術と、NITEが有する標準化・適合性評価に関する知見を融合させることで、ISO/IEC Joint Technical Committee 3 - Quantum technologies(JTC 3:量子技術)での活動をリードし、我が国として規格の国際提案・審議及び試験・評価の実装、適合性評価の仕組みづくりを、一体的に進めます。量子技術に関する各標準化分野をリードすることで、我が国の企業の量子産業の各分野への参入障壁を下げ、世界市場への展開を後押しします。
本共同研究により、量子技術の社会実装や産業競争力の強化が期待されるとともに、日本発の技術・サービスの国際的な信頼性向上にも寄与します。NITEと産総研は、今後も連携を強化し、量子技術分野の国際競争力向上と社会実装に貢献してまいります。

図:NITEと産総研の共同研究の概要
国立研究開発法人 産業技術総合研究所
ブランディング・広報部 報道室
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